reagentc /enable がエラーになる 回復環境(Windows RE)がおかしい(Win10/11)
KB503441 問題から学んだ Windows 回復環境(Windows RE)について。私が購入した Win10 ノート PC は、回復パーティション(900MB)があるにもかかわらず、アップデートも操作も受け付けずエラーになるので修正した方法など。直った要因は ReAgent.xml をリネームして強制的に再作成させるでした。他の要因については分かりません
また、2025/4/11 時点で分かった事として Win10 22H2 から Win11 24H2 の環境において、クリーンインストールする時にシステムパーティションのみをフォーマットしてインストールした場合、回復環境が回復パーティションではなく、システムパーティションに設定されてしまう事が分かったので、その辺りの対応方法についても
そもそも Windows 回復環境とは何かについては、6.FAQ
2025/03/18作成 2025/04/16更新 Ver1.3.1 Link Free
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目次
1.回復環境に問題がないか確認
2.回復環境を初期化する
3.回復パーティションを確認する
4.回復パーティションのサイズを確認する
5.回復パーティションの再作成をする
6.FAQ
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1.回復環境のフォルダーやファイルは隠し属性でエクスプローラーから見えないので、エクスプローラーの(フォルダー)オプション → 表示 → 詳細設定の一番下にある「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」のチェックを外して「適用」を押して見えるようにしておきます
2.管理者権限でコマンドプロンプトを立ち上げ…
reagentc /info で回復環境の状態を確認
3.「Windows RE の状態: Enabled」であれば、3.回復パーティションを確認するに進みます
4.「Windows RE の状態: Disable」だった場合は、reagentc /enable で回復環境を有効にしてみます。BitLocker や デバイスの暗号化でエラーになる場合は、両方とも無効にして再度 reagentc /enable で有効化を試みます
[Windows 11] デバイスの暗号化の無効化、および BitLocker の無効化 ASUS
5.結果が「操作は成功しました」の場合は、3.回復パーティションを確認するに進みます。結果がエラーだった場合は…
C:\Windows\system32\Recovery\ReAgent.xml を ReAgent.xml.bak にリネームします
ディスクの管理などから確認しても回復パーティションが存在しない場合や、3.回復パーティションを確認するで回復環境の位置がシステムパーティションに設定されていると考えられる場合は、以下の場所にある…
C:\Recovery\WindowsRE\ReAgent.xml を ReAgent.xml.bak にリネームしておきます
6.再度 reagnentc /enable で回復環境の有効化を試みます。エラーにはならなかった場合や、回復パーティションが存在しない場合は、3.回復パーティションを確認するに進みます。回復パーティションが存在するのにエラーだった場合は、2.回復環境を初期化するに進みます。何をやってもエラーになる場合は深刻な問題の可能性が高いと思われます。修復インストールやクリーンインストールが必要になるかもしれません
・回復環境そのものに問題があるので、回復環境の初期化を試みます
3.回復パーティションを確認するで説明の方法で、使用している PC の回復環境があるディスク、パーティションの構成を確認し、その構成に説明の内容を置き換えて、回復環境の位置を回復パーティションに設定しなおします。
・それでも駄目な場合は、Windows の iso ファイルから Windows RE イメージ Winre.wim を抽出し、回復環境を再構築します
1.管理者権限のコマンドプロンプトから、念のために…
reagentc /disable で回復環境を無効化
2.Windows 10/11 の使用中のものと同じバージョンの Windows の iso ファイルをダウンロード(メディアクリエイションツールで作成)します
3. 7-zip をダウンロードしてインストール ダウンロード | 7-Zip
4.ダウンロードした iso ファイルを右クリック → 7-zip → 開く
5. 7-zip で「sources」フォルダーを開き「Win10:install.esd Win11:install.wim」を開く
6. 7-zip で使用している Windows のエディションに対応したフォルダーを開く
・Windows 10
1.Windows 10 Home
3.Windows 10 Pro
・Windows 11
1.Windows 11 Home
3.Windows 11 Pro
7. 7-zip で Windows → System32 → Recovery → Winre.wim を 使用中の PC の C:\Windows\System32\Recovery にコピー(上書き)する
8. 7-zip のウインドウを閉じる。Windows の エクスプローラーから…
C:\Windows\system32\Recovery\ReAgent.xml.bak があれば削除
C:\Windows\system32\Recovery\ReAgent.xml があれば ReAgent.xml.bak にリネームします
C:\Recovery\WindowsRE\ReAgent.xml.bak があれば削除
C:\Recovery\WindowsRE\ReAgent.xml があれば ReAgent.xml.bak にリネームします
9.管理者権限のコマンドプロンプトから…
reagentc /enable で回復環境を有効にする
「REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。」とメッセージが返ってきたら初期化成功。3.回復パーティションを確認するに進みます。エラーになる場合は深刻な問題の可能性が高いと思われます。修復インストールやクリーンインストールが必要になるかもしれません
・回復環境が回復パーティション以外の場所に設定されていないか確認する
1.ディスクの管理で回復パーティションが存在するディスクと回復パーティションの位置を確認します。回復パーティションが存在する場合は、手順 2. に進みます。回復パーティションが存在しない場合は、回復環境がシステムパーティションに設定されている可能性が高いと考えられます。現状維持で終了するか、もしくは以下で説明の手順 3.〜4. で回復環境のあるディスクとパーティションの位置を確認のうえ、5.回復パーティションの再作成をするで、回復パーティションを作成します。Win10 の古い環境などで、回復パーティションがディスクの先頭にある場合は、クリーンインストールで回復パーティションをいったん削除して、作成しなおすのがお勧めです。システムパーティションの後方に複数あったりする場合は、まとめる事も可能かもしれません。回復パーティションがあるディスクと位置を確認しておきます
2.管理者権限のコマンドプロンプトから…
diskpart
list disk(接続されているディスクをリストアップ)
select disk x(x は、1. で確認した回復パーティションが存在するディスクの番号)
list partition(ディスクにあるパーティションをリストアップ)
と、実行して「回復」と表示されているパーティション(Partition)の番号を覚えておきます
exit で diskpart を終了
3.reagentc /enable を実行し、回復環境を有効にします。エラーの場合は、4.回復パーティションのサイズを確認するに進みます
4.reagentc /info を実行し、以下の例だった場合…
> \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition4\Recovery\WindowsRE
〜\harddisk0\partition4〜 が現在の回復環境のディスクとパーティションの設定位置になります
回復環境の位置が 1. と 2. で確認したものと一致していればとりあえずは大丈夫。1. と 2. で確認したものと一致しない場合や、回復環境がシステムパーティションに設定されている場合は、回復環境の位置を設定しなおします
回復環境を回復パーティションに格納するように設定する
管理者権限のコマンドプロンプトから…
reagentc /disable(回復環境を無効に)
C:\Windows\system32\Recovery\ReAgent.xml もしくは C:\Recovery\WindowsRE\ReAgent.xml を ReAgent.xml.bak にリネームし…
diskpart(diskpart を起動)
select disk x(x はシステムパーティション(回復パーティション)があるディスクの番号)
list partition(パーティションをリストアップし、回復パーティションの番号を確認)
select partition x(x は上で確認した回復パーティションの番号)
assign letter=r(回復パーティションに仮のドライブレターを設定)
exit(diskpart を一度終了)
reagentc /setreimage /path r:\recovery\windowsre(回復パーティションに回復環境を設定)
diskpart(diskpart を再度起動)
list volume(接続されているディスクとドライブレターをリストアップ)
select volume r(仮のドライブレターを割り当てた回復パーティションを指定)
remove(仮のドライブレターを解除)
exit(diskpart を終了)
reagentc /enable(改めて回復環境を有効化)
reagentc /info(回復環境が設定されたディスクとパーティションの位置を確認)
回復環境を有効にする事に成功して、回復パーティションに回復環境が設定されていれば、とりあえずは大丈夫です。エラーの場合は、4.回復パーティションのサイズを確認するに進みます
ディスクの管理から回復パーティションのサイズを確認します。Win10 なら 1GB。Win11 なら 1.25GB くらいが今後のアップデートで回復環境のサイズが大きくなっても余裕のあるサイズと思われます。特に Win10 で多いのではないかと思われるのは、アップデートで回復パーティションのサイズが足りずインストールがパスされて、何のエラーメッセージもないだけの状態になっている場合がある事です。万全を期すなら回復パーティションのサイズを拡張するのが望ましいと考えられます。Win10 では、2025年4月の月例更新でも回復環境の更新があり、依然として何か問題があるようです。また、Win11 では回復環境の機能が追加(強化?)される予定もあり、今後も使用量は増えると思われます。Win11 ではパッチが回復パーティションを拡張しているような動作も見られるので杞憂に終わればいいのですが…もちろんパーティションのサイズの拡張はスルーで様子見するのもありかと…
KB5050411のインストールに失敗する不具合。0x80070643エラーにて。Windows10で発生。対処方法あり ニッチなPCゲーマーの環境構築Z
・クリーンインストール直後の回復パーティションのサイズと使用量(2025/4/1時点)
Win10 22H2
回復パーティションのサイズ:589MB
使用量:504MB
未使用領域が残り 85MB で明らかに容量不足。パーティションのサイズを 1GB に拡張後にアップデートしても、回復環境のパッチは何故か落ちてきませんでした
Win11 23H2
回復パーティションのサイズ
クリーンインストール直後:810MB
クリーンインストール直後の使用量:725MB
パッチ適用後の回復パーティションのサイズ:881MB
パッチ適用後の使用量:766MB
パッチを当てるとパーティションのサイズが拡張されるようです。今後も同様なのかは不明
Win11 24H2
回復パーティションのサイズ
クリーンインストール直後:683MB
クリーンインストール直後の使用量:567MB
パッチ適用後サイズに特に変わりなし。未使用領域が残り 116MB。容量不足ですが 23H2 と同様に自動的に拡張されるのかは不明
・無理に回復パーティションの再作成を行わず現状維持の場合は、reagentc /enable で回復環境を有効化してここで終了です。エラーの場合は深刻な問題の可能性が高いと思われます
・reagentc /disable で回復環境を無効化し…
C:\Windows\system32\Recovery\ReAgent.xml を ReAgent.xml.bak にリネームしておきます
C:\Recovery\WindowsRE に回復環境があり、システムパーティションに回復環境が設定されている場合や、回復パーティションが存在しない場合は reagentc /disable で回復環境を無効化し…
C:\Recovery\WindowsRE\ReAgent.xml を ReAgent.xml.bak にリネームして、回復パーティションの再作成を試みます
・回復パーティションはシステムドライブの最後方に設定しておくと、後が楽です
・回復パーティションのサイズは、Win10 なら 1GB。Win11 なら 1.25GBくらいを目安に設定します
パーティション計算
・システムパーティション以外にパーティションを切っている場合や、回復パーティションが複数ある場合は、再作成する PC のディスク、パーティション構成で説明の内容を置き換えて、回復パーティションの再作成をします
Windows10のCドライブを拡張するために回復パーティションを再作成する 雑木林
・回復環境がシステムパーティションに設定されていた場合は、回復パーティションを作成後、回復環境の位置を回復パーティションに設定しなおします
reagentc /enable(回復環境を有効化)
reagentc /info(回復環境が設定されたディスクとパーティションの位置を確認)
で、回復環境が回復パーティションにあるか確認して、問題なければ終了です。エクスプローラーの(フォルダー)オプションの「表示」から「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」のチェックを入れて「適用」で元に戻し、7-zip が必要ない場合はアンインストールしておきます
・何をやってもエラーになる場合は、回復パーティションを作成したうえで、2.回復環境を初期化するを試してみる。あるいは、修復インストールやクリーンインストールを試すしかないと思います
・そもそも Windows 回復環境(Windows RE)の正体は何?
Windows そのものに問題があり、起動できない場合などに使われる Windows 本体とは別の独立した専用の環境。回復環境が有効でない場合は、様々なオプションが利用できない
【Windows 11便利テク】PCの動作があやしいときに役立つ「Windows 回復環境」 PC Watch
・Winre.wim が見当たらないんですが?
Winre.wim は隠しファイルなので、エクスプローラーの(フォルダー)オプション → 表示 → 詳細設定の一番下にある「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」のチェックを外して「適用」を押すことで見えるようになります
参考にさせて頂いたページ
Windows10のCドライブを拡張するために回復パーティションを再作成する 雑木林
Win10 ほぼ解決! KB5034441 の 0x80070643 エラー Windows 技!
回復環境が見つかりません love! LOVEHINA
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